この「ねじれ反発力」とは、身体に不意のねじれの力がかかった時に、瞬時に、それを戻したり、逆にねじったりとできる身体能力のことをいいます。そして、この 意識しなくても勝手に身体がそう反応する身体でなければなりません。なぜなら、刻々と変化する海の中では、意識してこうしてと頭で考えてから対応する時間もないからです。サーフィンには、そういう反応を勝手に瞬時にしてくれる身体であることが必須であり、たとえ、それが、今あったとしても、その身体機能をもっともっと向上させる意味は非常に大きいのです。そして、初心者サーファーはもちろん、上級サーファー、トッププロが行うサーフィントレーニングメニューには、この「ねじれ反発力」向上を目的としたトレーニングは絶対必須です。
この図を見てみると、ターゲットしている部位が、上体の胴体部なので、「ねじれ反発力」を身体につけるには、コアトレや体幹トレーニングをおこなえばいいのと思ってしまいますが、結論から言えば、それはサーフィントレーニングとしては役不足と言わざるをえません。
体幹トレーニングで、腹筋やウエストや背中や腰、その深層部など、いわゆる体幹とかコアと呼ばれている部分のトレーニングをしたら、サーフィンが上手くなったという経験はないでしょうか?
確かに、たまにしかサーフィンできないサーファーで日頃から運動していない人が、一般的なコアトレーニングや体幹トレーニングをトレーニングメニューに加えれば、サーフィンの動きがよくなることがあります。その理由は、あまりにも、その部位の筋肉不足だったためで、それらのトレーニングにより必要な筋肉が補われた結果、パドルが安定してきたとか、下半身に力が入りやすくなったとか、サーフィントレーニングというレベルでなく、スポーツとしての基礎レベルが補われたからです。一般的なコアトレーニングや体幹トレーニングは無意味であるというわけではありません。それだけだとよくないということなのです。「ねじれ反発力」を含んだ体幹トレーニング、コアトレーニングをすれば、別次元レベルの、すごいスピードでサーフィンは変わるものなのです。
一般的な体幹トレーニングが悪いと言っているのではありません。本屋やネットには、体幹トレーニングの情報が豊富に溢れています。それを行うのは悪くないことですが、身体バランスが崩れてしまい、体幹トレーニングする前よりも、していない時の方が調子が良かったというサーファーの声をよく聞くのはそういう理由です。
サーファーになぎらず、トレーニングというと腹筋、近年ではそれを含め、コアトレーニングや体幹トレーニングと呼び、大がかりな道具も不要なので多く普及しています。広義では、ヨガ、ピラテスなども、これらのトレーニング分野に含めていたります。そして、コアトレーニングや体幹トレーニングサーフィントレーニングのメニューの主要な部分と考えられている風潮もあります。ただ、残念ながら前述の通り、サーフィントレーニングメニュー的には、一般的なコアトレーニングや体幹トレーニングだけでは不足ですし限界があります。その点についてサーフィン的検証を探っていきましょう。
プランクスと呼ばれる、代表的なコア体幹トレーニングをご存知でしょうか?下の図にあるように、身体には、ねじれの力はかかっていません。
これは、身体のお腹側を主に使うトレーニングです。背中側がありません。これと同じトレーニングメニュー例のひとつとして、通常の腹筋運動も同じ効果である程度であり、ねじり反発力のトレーニングにはなりません。
では、下の図にあるような、斜めに動かしたり、斜めにテンションや力がかかるトレーニング種目をすればいいのでしょうか?
こういうタイプのトレーニングでは、一方通行の筋肉の使い方です。ねじりの力は身体にかかっていますが、こればかりにこだわってトレーニングしているとサーフィンは上達するどころか下手になる可能性大です。なぜなら、サーフィンは一方通行の動きだけでないからです。あくまでも、ねじれたら、ねじり返す、といった、「動き」がないと意味がないのです。簡単にいえば、こういうことばかりのトレーニングでは、筋肉の動ける方向のバランスが狂い、サーフィン動作としては動けない身体になるのです。これと同じトレーニングメニュー例のひとつとして、斜めに上体を動かし膝に近づけるタイプの腹筋運動も同じ効果で、ねじれ反発力のトレーニングにはなりません。
コア体幹トレーニングとして、ヨガを取り入れているサーファーもいます。海外のプロサーファーのトレーニング動画でも出てきますし、サーフィン雑誌にもヨガのポーズをサーフィントレーニングとして紹介していることも多いものです。「女性サーファー=ヨガ」はファッショナブルに見えます。しかし、現実には、これからサーフィンをもっともっと上手くなるために身体を作っていこうとしている世界のトッププロで、ヨガだけで肉体改造をしているほとんどいません。ポーズ系トレーニングは、筋生理学見地からいえば、簡単にいえば、身体が固まってしまい、動けない身体になるのです。ヨガなどのポーズ系トレーニングをサーフィントレーニングにする場合は、その筋生理学的事実を認知しておこなうべきと思います。
コア体幹トレーニングとして、ピラテスを取り入れている女性もいます。精神面の有無や違いはあるにせよ、ピラテスとヨガは近いものがあります。筋生理学的違いとしては、ピラテスはポーズ系ばかりではなく、筋の収縮伸展がある点でヨガと異なります。筋収縮がある点では、筋トレに近いですが、重力に拮抗した重さが身体にかからない点で異なります。簡単にいえば、そういう理由から、ピラテスでは、抗重力が起こらないので、筋肉もパワーもほぼ付かないトレーニング種類だといえます。
前述のように体幹トレーニングがかえってサーフィンに悪影響になることも多々あります。一方、「サーフィンには、筋トレは筋肉付きすぎるからよくないから、体幹トレーニングをやりなさい・」といったサーフィン向けトレーニングやサーファー用筋トレ情報などには、科学的な視点での検証が必要です。
ねじれ反発力が必要なのはコア体幹部分だけではありません。腕や脚といった、体幹部分以外の部位にも備わっている必要があります。そして、サーフィンの動きの中でこのコア体幹と腕や脚が連動したときにもねじれ反発力が発揮されなければなりません。
あなたの身体には、きちんとねじれ反発力は備わっていますか?ねじれ反発力のサーフィントレーニングを力学的視点でまとめると下記の図になります。
サーフィントレーニング必須項目は、ねじれ反発力のトレーニング以外にも、その他下記5つありますので、これら5つも合わせてサーフィントレーニングをするのがベストです。
●軸と姿勢
●骨盤
サーフィントレーニングは、ShapesMermaidSurf・サーフィン専門パーソナルトレーニングジムに全てお任せください。パーソナルトレーナーおぜきとしあきの20年以上のパーソナルトレーニング指導経験とノウハウで全力で頑張らせていただきます。